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2020年12月15日ニュース

「アドバイザーのつぶやき」第20回『会社は誰のもの?#4.会社が認める株主と認めない株主』を投稿しました。

★アドバイザーのつぶやき 第20回 20/12/15★

会社は誰のもの?
#4.会社が認める株主と認めない株主

「いまある株主名簿が正しいことを証明せよ」という命題に対して、平成16年商法改正以前の株券発行が必須であった時代の正しい株の売買手順は以下の通りです。

① 株を売る人(譲渡人)は、会社に対して「株券」発行を依頼し(株券交付請求書)、その「株券」を受取る(株券受領書)、
② 買う人(譲受人)はその株券と売買契約書(それぞれのコピーを会社で保管)を提出して名義の書換を依頼する(名義書換請求書)。
③ 大抵の会社は譲渡制限を定款で定めていますので、名義書換請求書に株式譲渡承認請求をセットし、取締役会などで譲渡の承認を得る。

しかし、これらの手続きが正しく行われておらず、トラブルが発生するケースがままあります。例えば、普段は「株券」を発行していない会社でも売買で名義が変わる場合には「株券」を印刷する必要がありますが、一度も印刷したことがない会社の場合、そもそも「株券」の動きがないので株主名簿が正しいとは言い切れません。取締役会で譲渡の承認をしていても、そもそも株の売買が無効なので、取締役会の承認に意味はないということになってしまいます。
別のケースでは、またやっかいなおまけがありました。「株券」を印刷していた会社なのですが、平成16年以降に定款変更をして株券不発行会社に移行した際に、「不所持」と株主名簿に記録しておきながら、その後株主から株券の提出があり、その不所持記録が間違っていたことが判明しました。「不所持」とは、株券発行の会社において、株主が長期保有なので、当分は売買しない等の理由で株券の所持を希望しない場合に株券を発行せず、その旨を株主名簿に記載・記録しておく制度のことです。この記載・記録が間違っていたケースを意地悪く拡大解釈すると、株主名簿に載っていない株主が存在するかもしれないという憶測を呼んでしまいかねないのです。「ないこと(株主名簿記載以外の株主がいないこと)を証明せよ」という悪魔の証明を強いられることになります。

この問題とたまに混同されるのが、特殊な株主による株券の持ち込みです。大抵は、「私は亡くなった先代から株を分けてもらった。その証拠としてここに株券がある。これを買取ってくれ」という主張です。株券を一度も発行したことがなければ、こういった主張を退けるのは容易ですが、発行したことがある場合にはやっかいです。さきほど述べた「不所持」の記録が間違っていたり、身内だからと会社における株券の管理が甘かったり、総務部長に任せきりだったり、あるいは株券発行会社から不発行会社へ移行した際に、株券をまったく回収していなかったり、紛失などの理由で回収できなかった株券が一部あったりした場合にリスクがあります。もっとも、不発行会社になった際に、発行済みの株券が全て無効であることの公告と通知を実施していれば、結果的に問題はありません。この点は一度確認されておいた方が良いかもしれません。

この特殊な株主のケースは、
『株券は持っているが株主名簿に記載されていない株主=会社として株主と認められない』ですが、
売買に際して株券を発行しなかったケースは、
『会社として正当な株主であると認めているのに第三者へそれが証明できない』という違いがあります。(by smile)

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