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2021年1月20日ニュース

新シリーズ:「ファミリービジネス:永続のための処方箋」 第二回:「ファミリービジネスはゴールの見えない駅伝」を投稿しました。

新シリーズ:「ファミリービジネス:永続のための処方箋」

第二回:「ファミリービジネスはゴールの見えない駅伝」(2021年1月20日)

お正月の箱根駅伝は、1チーム10名の大学生たちが母校の栄誉をかけて217.1kmの山あり谷ありの区間で、必死にたすきをつなぐ感動的なイベントです。今年もコロナ禍の厳しい環境の中での最終区間で大逆転があり、最後まで手に汗握るレースとなりましたが、勝者だけでなく、敗者に対しても、そのひたむきさに対して分け隔てない声援が送られるのが、今年で97回目を迎えたこの大会の最大の魅力ではないかと思います。
「日本の中小企業は生産性が低い。規模を大きくしないと生き残れない」。最近よく耳にする政治家やその側近たちからの指摘ですが、一方で「日本の中小企業は世界一長寿」というのもまた事実であり、海外の経営学者の間では七不思議のひとつとなっています。創業家が代々経営や株の所有を通じて中核的役割を果たしている企業をファミリービジネスと呼びますが、世界で8,000社しかない創業200年を超えるファミリービジネスが、日本にはなんと3,000社もあるのです。世界最古のファミリービジネスとギネスブックが認定する旅館「法師」の創業はなんと718年、現ご当主は46代目で、ヨーロッパ最高峰のビジネススクールINSEADがケーススタディにも取り上げています。法師の前に世界最古だった宮大工「金剛組」は、2005年に残念ながら経営破綻して大手ゼネコンの傘下に入ってしまいましたが、廃仏毀釈、経営トップの自殺、世界大戦など数々の危機を乗り越えた史実が滋賀大学の曽根博士の地道な研究によって明らかになっています。長寿ファミリービジネスの創業一族は、まさに家族によるたすきリレーを繰り返してきているのです。駅伝のような実況中継やゴールはありませんが、その長い歴史には、箱根駅伝と同様、無数のドラマが隠されています。コロナ禍で「持続可能性」という言葉の重みを一層痛感する今だからこそ、ファミリービジネスの長寿性から様々な秘訣を学び、未来に活かしていくべきではないでしょうか。(by 大澤 真)

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