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2020年9月11日ニュース

ファミリービジネス関連の書籍を紹介する「J.P.通信」でEps.22 田中 宏隆・岡田 亜希子・瀬川 明秀著/外村 仁監修/千葉 敏生訳『フードテック革命 世界700兆円の新産業「食」の進化と再定義』を投稿しました。

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2020年もあと4ヵ月足らずとなりました。経営者の方々をはじめ、多くの皆様にとって「今までにない」年になったのではないでしょうか。依然として苦しい状況下であることは否定出来ません。しかし一方で、苦しい時だからこそ気付けることにフォーカスし、「チャンス」と思い自身を意味ある行動へと駆り立てようとする人々もいます。今回ご紹介する著書の作者である彼らも、そんな素晴らしい情熱をもっています。

今回のテーマは、フードテック。AI(人工知能)が急速な進化を遂げる中、今や「食」という分野でも科学的なアプローチが非常に重要視される時代になりました。私たち全員が興味を抱かざるを得ない話題であると同時に、残念ながら海外に比べ日本はまだまだというのが現状です。この著書は、そんな日本の「食」の未来の在り方を多角的に考察したものです。初版発行は新型コロナウイルスが猛威を振るっていた2020年の7月29日。新型コロナウイルスが今後社会の食事情にどのような影響を及ぼすのかという喫緊の問題にも前向きな姿勢を見せる彼らの、情熱溢れる一冊です。是非、ご一読下さい。

J.P.
by FEMO(https://www.fe-mo.jp/)

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『フードテック革命 世界700兆円の新産業「食」の進化と再定義』
田中 宏隆
岡田 亜希子
瀬川 明秀   著
外村 仁   監修

『食という分野は、世界中の人が十中八九、必ず毎日関わっている行為であるため(中略)誰もが「自分ゴト化」して考えられる極めてまれな市場』だと著者たちは述べている。食は日常・非日常あらゆるところで、生産から口に入れるまで、非常に多岐にわたるプレーヤーとの関わりが多い。そもそもフードテックとは、「食および調理を通じて、生活者と地球にとって明るい未来を創り出す」ための手段だと捉えられており、「○○○」×「食」には無限の可能性が秘められている。私たち一人ひとりがその掛け合わせを考えてみることにより、その幅はどれほどのものになるだろうか。
近年ビジネス界でSDGs(持続可能な開発目標)への関心が高まっているのと並行して、食が関わる社会課題解決の優先度も高まっている。NGO団体のFOLUによる2019年の試算結果によると、現在のフードシステム自体が引き起こしている健康や環境・経済へのマイナスの影響は、生み出す付加価値を大きく上回る(約マイナス215兆円)という衝撃の事実が明らかとなった。世界の人口は2019年の77億人から2050年には100億人に達すると言われており、現状のままの食料特にプロテイン生産体制では持たないという中、「どうやって世界100億人の胃袋を満たすのか?」という命に関わる課題解決への強い危機感がある。そんな中、食と環境問題を結びつけて考えている人は日本には極めて少なく、開発スピードも遅い。加えて高齢化社会と生活習慣病、単身世帯は2030年までに4割に達すると言われ、まさに日本は課題先進国である。
しかし私たちはこの現状を悲観するばかりでなく、むしろ絶好のチャンスと捉えることも出来る。日本の抱えている社会的課題は、いずれ自国にも同じことが起こると危機感を募らせている近隣諸国も多く、日本の今後の動きに注目が集まっている。加えて日本には、先人たちが大切にしてきた食の価値観や考え方(おいしさ、健康、そして地球配慮のバランス、多様性を重視する食風土、「もったいない」という精神、安全・安心なものをつくるマインドなど)、日本企業が抱える高度な技術やレシピなどの知見の蓄積がある。食の進化を推し進めるための数多くの「財産」が、「いまだ眠っている状態」、「起きているが動く場所がない状態」、「起きているけど気付かれない」など、活用しきれていない現状のままなのだ。それを活かす道を模索しないまま世界の潮流から外れることだけは避けなければならない。日本に眠る財産の存在に気付き、目覚めさせ、開放していくこと。これが世界規模の市場における日本ブランドの確立と、他社製品と比べた時の大きな差別化につながる。課題先進国として今後正しく発信をしていけば、日本型のビジネスモデルが輸出できる日が来る可能性がある。社会構造として日本は、孤独、退屈、不安に押し寄せられる社会がまん延しようとしているこの状況に立ち向かうべき国なのだ。
現代は「ほしいモノがない時代」とよくいわれる。食品取扱店の出店過多の状況が続き「同質化」を招いたことで、品揃えや価格では差別化できず、業界全体として成長が見出せないでいる。もはや大量生産やバリューチェーンは通用せず、特定個人に向けたパーソナライゼーションのサービスが、人々のウェルビーイング(よりよく生きている状態)実現に必要なのだ。私たちがこれまで仕事としてきた「肉体労働」や「頭脳労働」は、今後のテクノロジーの進化と共にロボットやAIにどんどん取って代わられていくだろう。しかし、ロボットやAIが人々の仕事を次々と奪っていく中でも、自分の感情をコントロールして模範的にカウンターパートと接する働き方である「感情労働」は、絶対にロボットやAIには置き換えられない。人間が働く意味と価値は、むしろますます高まっていくだろう。
冒頭でも述べたが、「○○○」×「食」には無限の可能性が秘められている。2025年までにフードテックの市場規模は700兆円規模に達すると言われており、今後人々が食にお金を払う理由が広がることが予想される。あなたがやりたいこと、ほしいものを仕事にし、「未来を自ら創る」ことを世界が望む時代になったのだ。今こそ私たちも、世界をけん引していく存在の一員になる時ではないだろうか。

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