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2019年6月17日ニュース

ファミリービジネス関連の書籍を紹介する「J.P.通信」でEps.3 ハワード・シュルツ・ドリー・ジョーンズ・ヤング著『スターバックス成功物語』を投稿しました。

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J.P.通信3度目の投稿。
もうすっかり梅雨入り。なのに少し肌寒さもあり、体温調節が難しい時期。お風邪など召されませぬよう皆様お気を付けください。
今回は、今や誰もが知る人気コーヒーブランド、スターバックスの紹介です。
今や美味しいコーヒーブランドとして確固たる地位を築いたスタバですが、その背景を知る方は意外にも少ないのではないでしょうか。この本では皆さんが普段口にしているスタバのコーヒーにまつわる、社長と従業員(スタバではパートナー)たちとの絆の物語を、様々な悪戦苦闘のエピソードを交えて描いていきます。
スタバのコーヒーが当たり前にどこでも飲めるようになり便利になった反面、皮肉にも現在ではスタバという個性が重要視されず、コンビニやファーストフード店と同一視するような声もあります。そんな世の風潮に流されそうになっている時こそ読んでいただきたい1冊です。
あなたの住む町、オフィスや空港。今やどこでもスタバの最高級のコーヒーという贅沢を楽しめるようになりました。しかし、企業が一番考えている私たち消費者自身が、その価値を正しく理解していないのは何とも悲しい事実です。
人の想いの込められたものは、いつの世も人の心を豊かにし、そして時に人生を変えます。それがどこで訪れるのかは想像もつかないものです。スタバの代表である著者、ハワード・シュルツも、1杯のコーヒーとの出会いで人生を変えられた1人です。
彼の夢見る壮大なコーヒーの世界、是非ご一読下さい。

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Eps.3 ハワード・シュルツ、ドリー・ジョーンズ・ヤング著
『スターバックス成功物語』

湯気の立ち昇るブラックコーヒーを前に、改めてその存在価値を考えさせられる。
コーヒーの起源については諸説あるが、一部では長時間に及ぶ霊媒儀式を耐えるための霊薬として飲まれていたとも言われる。科学的にはカフェイン効果だか、ここぞという時、集中力を要する作業のお供として飲まれてきた要素は昔から強かったのだ。しかし、まさか「人生の方向転換」の効能があるとは、誰も思うまい。
著者であり、スターバックス(以下スタバ)のCEOであるハワード・シュルツが当時のスタバのコーヒーから受けた感動は、本書の中でも巧みな詩的表現で書き綴られている。当時営業マンとしてのキャリアを積み重ね、美しい妻と順風満帆な生活を送っていた彼の人生は、たった1杯のコーヒーで変わってしまったのである。それから当時シアトルの単なるコーヒー直売店だったスタバに入社し、イタリアのコーヒー文化に刺激を受け自身で開業。後に買収に出されたスタバを買い取り、彼の夢への挑戦が始まった。
彼が一躍スタバを大企業へと成長させるために常に意識しているのは、
①従業員(パートナー)たちが誇りを持って働いてくれる環境を作ること。
②社訓(ミッション・ステートメント)を基にした強固な基盤を作り、最高級のコーヒーを提供し続けるというスタバの信念を貫き続けること。
③状況に応じた自己改革。
そのうちの1つである、パートナーたちが誇りを持てる環境作りには、亡き父への想いが込められている。
当時、低賃金労働者として働いていた彼の父親は、食べていく金を得るのに精一杯だったそうだ。自分の仕事を楽しそうに語ることなどなかったらしい。貧乏であるゆえに、差別を味わい、そんな父親を彼は恥だと感じた。自分はそうなるまいと懸命に努力し、成功した。しかしスタバを買収しこれからという時に父親は他界してしまった。自分の会社が立派に成長していく姿を見せることはもう出来ない。ならばせめて、父親が生きていたら、こんな会社で働きたかったと思えるようなものにしようと。それが、彼がパートナーたちを大切にする、いわゆるサーバントリーダーシップの根源である。
彼の社員に対する利他の精神は、亡き父へのものに他ならない。何よりも強い、ファミリーという絆だ。その想いが真心となり、信頼するパートナーたちに共有され、会社を永続させるための力になる。そしてコーヒーという形を成して、私たちを豊かにしてくれるのだ。
ハワード・シュルツは、冒頭で次のように述べている。
「スタバの物語が20章で完結するとすれば、まだせいぜい3章ぐらいまで進んだにすぎない」と。
彼らの物語はまだ始まったばかり。コーヒーの起こす奇跡から、まだまだ目が離せそうにない。

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